M I値の測定
押出成形や射出成形によってプラスチック製品を作る場合、原料の成形性が非常に重要となる。これを評価するために最もよく使われるのが、メルトフ ローレート(MFR)と呼ばれる数値。MFRを測定する装置はメルトインデクサーと呼ばれており、加熱したシリンダ内でプラスチックを溶融させ、ピストンに一定の力(荷重)を掛けることによってダイ(オリフィス)を通過するプラスチックの重さを測定し、10分間あたりの換算値としてMFRを 求めます。この装置は日常の品質管理だけではなく、新規開発材料やリサイクル材料の成形性の評価にもよく用いられています。
荷重たわみ温度(HDT)測定
合成樹脂の耐熱性を評価する試験法のひとつで熱変形温度とも呼ばれます。試験法規格に決められた荷重を与えた状態で、試料の温度を上げていき、たわみの大きさが一定の値になる温度を示します。試験法は ASTM D648、JIS 7191 などで定められています。はりに定荷重を加えて変位が一定値になる温度を求めますが、曲げ弾性率が 2,514 kgf/cm2 =0.25 GPa または 10,000 kgf/cm2=1GPaになる温度で表わします。樹脂の弾性率の温度変化の特性から、ガラス転移点を越えると急激に弾性率が低下するので、荷重たわみ温度はガラス転移点に近い温度値になる場合があります。
アイゾット衝撃試験
アイゾット衝撃試験(アイゾットしょうげきしけん、Izod impact strength test)は、衝撃に対する強さ(靭性)を評価する衝撃試験の方法。合成樹脂の機械的性能の評価によく用いられています。破壊に要するエネルギーは、振り子式の打撃ハンマーを用いて、ハンマーの持ち上げ角度と、試験後のハンマーの振り上がり角度から計算します。同様の耐衝撃性の試験法には、吸収したエネルギーを試験片の元の断面積で割って求めるシャルピー衝撃試験という衝撃試験もあります。
成型収縮率測定
樹脂材料は成型時に成型収縮を起こすので、成型収縮率を測定することは成型工程において重要。成型収縮率は、樹脂に固有の線膨張係数のように変化する体積変化で、樹脂の種類やグレードによって異なる。リサイクル材は特に注意が必要。